桐雨刀也さまへ。

こうしてお手紙を出すのは初めてですね。なんだか緊張します。
読みたいって言ってた本の表紙の裏に書いてみました。刀也さんは気付くかな?
気付かないことを祈っています。なんだか恥ずかしいから。
中原中也を読んだことがないと言われて、なんだか意外でした。たくさん古い作 家の本を読んでいる気がしていました。全集を丁度この前読んだばかりだったの で、机の上に置いたまんまだったんですよ。なんだか嬉しかったです。
刀也さんはもう最後まで読みましたか?私は、彼の詩はどれが一番好きとかそう いうのはなくて、全部を読み終わったあとの悲しいような虚しいような、なんと なく泣いてしまうような気持ちにくらくら流されるのがなんとなく好きです。
詩を読むときに考察をしたがるひとってたくさんいるけど、彼の頭の中がもう誰 にも解らないなら、解らないままになったほうが美しいように感じるから、私は あんまりそれをしたくありません。刀也さんはどう思いますか?刀也さんは、書 いたひとの気持ちが気になりますか?
…なんだか変な文章。思ったことを文にするのは難しいんですね。

お返事は、いりません。今でも恥ずかしくてどうにかなっちゃいそうなのに、お 返事なんてもらったら嬉しすぎて本当におかしくなっちゃいそうだからです。
この前は酷いケガをしていましたね。お身体は大切にしてください。なんだか、 心配です。